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ヘルパー(訪問介護)に転職するメリットとデメリット

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現在介護職に転職を検討している知人から「介護職員初任者研修」を修了したので、デイサービスか訪問介護で働こうか迷っているという話を聞きました。

40代後半の彼女は、それまで介護とは縁のない他業種で働いていたのですが、親の介護をしたことがきっかけとなり、介護職に進もうと決めたそうです。

恐らくこの記事を読んでいる皆さんの中にも、今まさに転職活動中という人がいるかもしれませんね。

もちろん彼女のように他業種からの転職ではなく、様々な事情から他の介護サービスの介護職から訪問介護への転職で悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

今回は、訪問介護のヘルパーを選択肢のに入れているあなたのために、実際の体験者の話も交えながら、訪問介護のヘルパーに転職するメリットとデメリットについて考えてみたいと思います。

訪問介護のヘルパーってどんな仕事をするの?

まず訪問介護の仕事に就くために伝えておきたいことは、人手不足が続く介護業界では無資格でも働けるところも多くある中で、この訪問介護サービスで働くためには「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)の資格が必要だということです。

訪問介護は、介護を必要とされる利用者さんが住み慣れた自宅で自分らしい生活が続けられるよう、ヘルパーが自宅を訪問し、日常生活の支援を行なう在宅の介護サービスです。

実際に介護保険訪問介護サービスの内容には、大きく分けて「身体介護」と「生活援助」があり、ケアマネージャーが作成したケアプランに基づいて必要な支援が行われます。

「身体介護」は、オムツの交換や食事介助、入浴介助、移動介助など、利用者さんの身体に触れて行なう介護です。

「生活援助」は、利用者さんの日常生活を送るために必要な生活支援で、掃除や洗濯、食事作りなどを行います。

生活援助の場合には、介護保険でできること、できないこと、同居家族がいるとダメなことなど様々な細かい制約もあり、援助する側もそのすみわけが難しいと言われています。

実際ヘルパーに転職をするにあたり、どんなメリット、デメリットがあるのかをまとめてみました。

ヘルパーに転職するのに、どんなメリット、デメリットがあるの?

実際にヘルパーで働く転職経験のある人達にヘルパーの仕事のメリット、デメリットについて具体的に聞いてみました。

◎メリット

・全国どこに行っても働き先がある
⇒ヘルパーは全国的に人手不足の状態のため、どこに転居しても働くことができる
・自分のライフスタイルに合わせて自由に働き方が選べる
訪問介護事業所では、正社員、非正規社員だけでなく、登録ヘルパー等様々な働き方ができる
・家庭や育児、親の介護などとの両立が可能
⇒施設のように夜勤や交代勤務などがないので、負担が少ない 

◎デメリット

・登録ヘルパーなので、人間関係のストレスが少ない
⇒直行直帰で働けるので、煩わしい人間関係で悩むことがなくなった
・職場内の人間関係が辛い
訪問介護は女性が多い職場のため、職場の環境や人間関係にストレスがたまりやすい
・登録ヘルパーのため、給料が不安定
⇒利用者さんの事情により訪問がキャンセルになったり、入院したりするとすぐに仕事がなくなる
・利用者さんとの相性に悩む
⇒利用者さん宅では1対1の対応になるため、相性が合わないとお互いにストレスを抱えてしまうことがある
・どんな天候でも訪問しなければならない
⇒外回りのため、雨天時や猛暑はもちろん、台風や雪の日などの移動が大変
・夜勤がない分給与が下がる
⇒夜勤がないというのはメリットでもある反面、給与も下がるため生活が厳しい
・なかなか休むのが難しい
⇒担当の利用者さんを抱えているため、急な休みなどが取りづらい
・利用者さんや家族からの不本意なクレームに悩む
⇒「あのヘルパーは何でもやってくれたのにあなたはやってくれない・・・」など、必要以上にやってしまうヘルパーと比較される

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来てくれると元気が出ると言われて・・・

施設で介護職として働き、その後訪問介護のヘルパーに転職したAさんからこんな話を聞きました。

ある施設でショートステイの担当として働いていたAさん。在宅で生活しながらショートを利用される多くの利用者さんと関わる中で、徐々に在宅の利用者支援に関心を持ちはじめたそうです。

その後結婚を機に、夜勤のない訪問介護事業所に転職を決め、そこからヘルパーとしてのスタートを切りました。

介護の仕事の経験もあり、ましてやショートステイの現場で多くの在宅の利用者さんと接点があったこともあり、当初からあまり不安はなかったとのこと。

しかし施設とは違い、利用者さんの自宅に入っての支援がそう簡単なものではないことを知ったのです。

まずは、ヘルパーの訪問をみな誰でもが受け入れてくれているわけではないこと・・・基本1人で利用者さん宅を訪問し、限られた時間内で適正な支援をすること・・・ 利用者さんとの信頼関係があって初めて援助がスムーズにできること・・・など本当に色々な場面の中で、多くの体験をしたと言います。

途中何度も挫折しかかったけれど、ヘルパー援助を全く受け入れなかった利用者さんが、訪問を重ねるごとに少しずつ心を開いてくれるようになり「あなたがくると元気が出る」と言葉をもらった時には、本当に続けてきて良かったと思ったそうです。

まとめ

このように訪問介護のヘルパーとして働くメリット、デメリットは様々あります。もちろん働く職場によっても違いはあります。

ヘルパーの業界は、どこも人手不足のため、40代、50代、60代での転職も十分可能な職種です。

もちろん介護職員初任者研修終了後、現場で経験を積みながら実務者研修を終了しながら、介護福祉士の国家資格取得を目指すこともできます。

まずはたくさんの訪問介護事業所から、自分の働き方に合った事業所を探すことから始めてみましょう。