介護士ファースト

介護士の介護士による介護士のためのブログ「頑張っている介護士をホワイトな職場へ」

介護士はうつ病になっても続けられるの?

近年過酷な仕事量や対人関係など様々な原因により、うつ病などの精神疾患を発症し労災を申請する介護士が増えています。

確かに慢性的な人手不足が続く介護業界では、職場環境の悪化により、多くの介護士が常にストレスにさらされていると言っても過言ではありません。

実際に、職場の同僚がうつ病で退職してしまったなどの話を聞いたことがあります。今回は、もし介護士うつ病になっても、仕事を続けられるのかどうかを一緒に考えてみたいと思います。

うつ病の症状は?

うつ病精神疾患の一つです。一般的には、眠れないとか、食欲不振、気分が落ち込むなどの様々な症状が続きます。

1週間程度で状態が回復する場合もありますが、これらの症状が2週間以上続き、うつ病と診断されて、薬物療法や長期休養が必要となるケースもあります。

うつ病は、精神的なストレスや身体的なストレスが要因となることが多いため、まずは無理をせず早めに専門機関に相談することが大切です。

そして診断を受け、自分の症状に合わせた治療を早期に始めることで、回復も早いと言われています。そして何よりも頑張らずに、ゆっくり休養をとることも必要です。

介護士は何故うつ病になりやすいのか

介護士という仕事は、うつ病になりやすい職業と言われています。介護業界の慢性的な人手不足に加え、不規則な勤務形態や職場での人間関係、利用者さんやその家族とのトラブルなどが要因になることが多いようです。

こうした様々なストレスや悩みを抱えながらも、緊張感や責任感で頑張り続け、結果として精神をすり減らしてしまうのです。

こうした仕事が原因のうつ病で、労災が認定されているケースも年々増えている現状です。

介護士うつ病になったら仕事は続けられないの?

うつ病になったのは、自分が働いていた職場の環境や人間関係などが原因である場合が多いと言われています。

そのような環境の職場で、もしうつ病の治療のために休職をしたとしても、その後また復職した時に、その職場の環境や人間関係などが改善されているかどうかはわかりません。職場の環境や人間関係はそう簡単に変わるものではないと考えていた方が良いかもしれませんね。

むしろ人手不足の中で、休職中の介護士のフォローをしていた職員達が、また違う意味でのストレスを抱えている可能性もあります。

もちろんうつ病を発症した時点で、休職をするという選択もありますが、思い切っていったん退職し、その間に一度ゆっくりと自分の生活を見直してみるのも良いかもしれませんね。

うつ病発症から仕事復帰となるまで

これは特養で働いていたAさんが、うつ病を乗り越え、その後デイサービスに復職をした時の体験談です。

私はうつ病を発症するまで、ある法人の特養で介護士として働いていました。当時新設の施設であったこと、自分も含め新人介護士が多かったこともあり、開設当初の慌ただしさは尋常ではなく、現場では日々様々な問題が発生し、毎日のように残業が続きました。

介護業務の合い間も、みな書類作成や記録に追われるため、自然と職員間の会話やコミュニケーションも減り、私自身もいつのまにか泣きながら出勤するようになっていました。

それでもこの忙しさは、そのうち落ち着くだろうと必死に頑張っていたのですが、だんだんと夜勤以外の日も眠れなくなり、仕事にも全く集中することができなくなっていきました。

そんな私の様子を見ていた家族の勧めで、診療内科を受診した私は、そこで「うつ病」と診断され、そのまま休職することになったのです。その後治療と静養のおかげもあり、約1年半かかりましたが、状態も落ち着き今は同じ法人のデイサービスで働いています。

この先、またうつ病が再発するのではないかという不安もありますが、今は自分のできる事を無理ない程度にやって行こうと考えています。

まとめ

介護士の方がうつ病で退職し、その後転職することも、決して珍しいケースではありません。

人手不足の介護業界では、一度辞めてしまっても、しっかりと治療し、また自分が介護士として働きたいと思えば、また仕事は見つかります。

うつ病を発症した元の職場に復職する方法もありますが、違う職場に転職することで環境を変え、新たな気持ちでスタートをするのも良い方法かもしれません。