介護士ファースト

介護士の介護士による介護士のためのブログ「頑張っている介護士をホワイトな職場へ」

介護士でうつ病になる人が多いのはなぜ?

うつ病と自分は無縁の物だと思っている人も多いようですが、介護士にはうつ病になる人が多いことをみなさんご存じでしょうか?

実際に、同じ職場で介護士として働いている同僚が・・・

また自分の友人の介護士うつ病で仕事を休んでいる・・・

などという話を聞くこともあると思います。介護士に限らず、うつ病は、誰がいつなってもおかしくない状況です。

そんな中で今回は、介護士の間に増えているうつ病について考えてみました。

うつ病ってどんな症状が出るの?

うつ病は、気分の落ち込みやイライラなどの、感情の起伏が激しくなるの症状が継続し、日常生活にも支障をきたすようになった状態を言います。

気分の落ち込みなどは誰にでもあることですが、その他にもうつ病のサイン、不調のサインとして次のようなものがあげられます。

身体が疲れやすい、疲れがなかなかとれない

眠れない ・何をしても楽しくない、興味が持てない

食欲不振(何を食べてもおいしくない)

外出したくない、人と会いたくない、話したくない

イライラする、落ち込む ・どうでもよくなる

頭痛や便秘などが続く

もちろん症状には個人差もありますが、こういう不調のサインとともに、仕事の中で急にミスが増えたり、欠勤や遅刻などが増えたりするなど、いつもと違う様子が見られることがあります。

どうして介護士うつ病になる人が多いの?

一般的にうつ病になりやすいタイプは「真面目で几帳面、そして何事にも全力でとりくむ人」と言われます。

日頃から、3Kと言われる過酷な労働に加え、不規則勤務時間や夜勤、複雑な人間関係の中で働く介護士は、うつ病を発症するリスクが高い仕事です。

また介護士が関わる利用者さんは、高齢者や障がい者などが多いため、常に相手の気持ちに寄り添いながら、細やかなケアをすることが求められているのです。

しかし、人手不足続きの現場で、常に業務に追われながら、なかなか自分の思うような利用者さん対応ができないことで、ストレスを抱えたりすることも多くあります。

最近では、職場のコミュニケーションや人間関係の悩みなどからうつ状態に陥る人も増えているようです。

もちろん職場の問題だけではなく、私生活の中でのストレスが影響を及ぼしている場合もあります。

実際介護士の中には、うつ病が原因で気分の落ち込みなどがあって、仕事になかなか集中できずミスを重ねてしまう人もいます。

それにも関わらず、自分自身を責めてしまったり、逆にもっと頑張らなくてはと、自分をどんどん追い込んでしまう場合も少なくありません。

もしうつ病を発症したら

前述のように、うつ病を引き起こす原因は、人によっても様々です。中には突然の精神的なショックが原因のこともあります。

これは以前訪問介護事業所で働いていた女性ヘルパーの話です。

彼女は、自分の担当利用者さんをいつものように定期訪問した際に、室内で倒れ亡くなっている利用者さんを発見したそうです。

もちろんすぐに職場に報告し指示を仰いだのですが、その後第一発見者として、長時間に渡り警察に事情を聞かれ、自宅に戻れたのは深夜だったとのこと。

そのことがあって以来、彼女の様子に変化がみられるようになり、体調不良で仕事も休むことが多くなったと言います。

心配した上司から病院受診を勧められた彼女は、そこでうつ病と診断され休職をすることに・・・その後治療を続け、1年半後には職場復帰できたそうです。

彼女のように、発症の理由が明らかにわかる人ばかりではありません。

何となく精神的な不調が続いていても、仕事が忙しいからだと判断し、症状をより悪化させてしまう人もいます。

うつ病は「早期発見」「早期治療」がとても大切だと言われています。ますは、できるだけ早く専門医に相談することをお勧めします。

うつ病も早めに対応することで、より早期の回復にもつながります。

まとめ

誰もがストレスを抱えやすい社会の中で、うつ病は「いつ誰がなってもおかしくない」と言われるほど、身近な病気であることには間違いありません。

特に介護士が働く職場では、今後も過重労働や様々なストレスなどから、うつ病を発症するリスクが増えていくことが予想されます。

介護業界の抱える課題としてとらえ、是非職場全体でフォローし合える体制を構築できるかが求められるところです。

うつ病のような心の病は、なかなか自分では気づきにくく、たとえ気づいていたとしても、それをまわりに相談できずにいる人も多いようです。

一度うつ病を発症すると、回復が難しくなる場合もあるので、とにかく早期に発見し、適切にケアすることが大切です。

限界になるまで、無理して働き続けても、何ひとつ良いことはありません。

仕事の事は確かに気になるところではありますが、少しずつ治療が進み回復に向かう中で、この先の後の自分の人生や生活を考え始めても遅くはありません。

まずはゆっくりと休養する事が大事だと思います。