介護士ファースト

介護士の介護士による介護士のためのブログ「頑張っている介護士をホワイトな職場へ」

サービス付き高齢者向け住宅で働くってどう?

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容って、どんなことをするの?」と思ったことはありませんか。

有料老人ホームとともに「サ高住」という言葉を年々耳にすることが多くなりました。実際、このサ高住と呼ばれるサービス付き高齢者向け住宅が全国各地で増えてきています。

しかし「仕事内容がよくわからない・・・有料老人ホームとどう違うの?」などという声も聞かれています。

今回は、そんなサービス付き高齢者向け住宅についてまとめてみました。

サービス付き高齢者向け住宅ってどんな施設なの?

よく誤解されがちですが、一般的にはサ高住とも呼ばれているサービス付き高齢者向け住宅は、介護施設ではありません。

国土交通省が管轄する高齢者のための賃貸住宅であって、住宅としての居室の広さや設備など、高齢者が安全にまた快適に暮らせるよう法律で定められた一定の基準を満たした住宅です。

またサ高住では、一人ひとりの利用者さんの状態に合わせ、必要なサービス内容を決めることができます。

高齢者という理由だけで賃貸住宅への入居を断わられることが多い現在の日本の社会の中で、このサ高住は高齢者専用の賃貸住宅としても活用されています。

サービス付き高齢者向け住宅で働く介護士の仕事内容は?

サ高住は、基本的には介護の必要がなく比較的元気な高齢者が自立して生活するための施設と言われています。

そのため、仕事内容も、見守りや安否確認、生活に対する相談といったサービスが中心の仕事になっています。

しかし全てのサ高住が、みな元気で自立した高齢者というわけではありません。介護を必要とする重度な利用者さんに対応するため「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設もあります。

特定施設入居者生活介護の指定を受けたサ高住には、身体介護を含めた身の回りの世話が必要な、

医療依存度が高い重度の利用者さんも入居しています。その仕事内容は、介護付き有料老人ホームや他の介護施設同様に、食事介助、入浴介助、排泄介助等、基本的な身体介護も行ないます。

サービス付き高齢者向け住宅で働く現場の声

サ高住のことを知りたいという人のために、実際にサ高住で働いている介護士から次のようなアドバイスをもらいました。

サ高住は、特養や老健施設とは違って、自立に近い元気な人ばかりが入居していると思っている人が多いようです。

しかしサ高住の中にも、寝たきりの入や認知症状の進行した重度の利用者さんが多く入居している施設もあります。

時には他の施設では受け入れを断られた利用者さんなどが入居されてくる場合もあるのです。

「サ高住の仕事は楽だから」という理由で転職してくる人もいますが、サ高住の中にもそれぞれ違いや特長があることをまずは知っておくことが大切だと思います。

まとめ

高齢者向けの施設には様々な種類があり、介護士の中にはその施設や仕事内容をあまり理解しないままに転職し「こんなはずではなかった」と思う人もいるようです。

恐らく自分が考えていた仕事内容とのギャップが大きいことも、要因になっていると考えられます。

自分が希望しているサ高住には、どのような入居者がいるのか、またそこでどのようなサービスを提供しているのかを確認することから始めましょう。

今後サ高住の入居者も、要介護度が高い重度な方が増えていくことが予想されています。

今後サ高住で働くことを希望している場合には、介護力に加え、元気な入居者の方々にも柔軟に対応できる力も必要になってくることでしょう。

介護士で公務員なんているの?

2025年問題が大きく話題としてとりあげてられている日本社会。

その中でも介護士の仕事は、需要が高いにも関わらず、重労働低賃金と言われています。

こうした状況を打破するために「国家資格を持つ介護福祉士を公務員に・・・」という声も実際よく聞かれているくらいです。

「公務員の介護士なんて夢だよなあ・・・」と言う人もいると思いますが、実は公務員の介護士も実在するのです。今回は、その数少ない公務員の介護士についてまとめてみました。

介護士が公務員として働くことができるの?

介護士の公務員は、全国でもそう多くありませんが全くいない訳ではありません。介護士も公務員として働くことができるのです。

ただしここで伝えておきたいのは、公務員採用で募集をかけるのは、介護士の中でも、あくまでも国家資格を持つ介護福祉士が必須条件なのです。

また介護福祉士の公務員採用試験を行っている自治体自体も限られていて、その数少ない公務員試験を突破して採用されることも非常に難しい現状だと言われています。

なぜ介護福祉士の公務員採用は少ないの?

介護福祉士の皆さんの中にも「公務員として働ける職場へ転職したい」と考えている人もいるかもしれません。しかし前述のように、介護福祉士の公務員は非常に狭き門なのです。

確かに自治体が直接運営している特養施設や病院等で働いていれば、その職場で働く正規も職員は公務員扱いになります。

しかし近年、自治体が運営していた施設でも、民間への業務委託が積極的に進められています。特に介護保険制度スタート以降は、多くの施設等が「公設民営」などの形で、民間の法人に運営が委託されています。

こうした状況の中、自治体が直接運営している施設の数も、年々減ってきていることもあり、必然的に公務員として働く介護士の数も少なくなっているのです。

それでも公務員として働きたい場合には?

それでも中には、どうしても公務員に転職し、安定して働きたいと考えている人もいると思います。

公務員の募集は、一般的な求人情報誌などには記載されないため、まず介護福祉士の募集をかけている自治体の採用試験の情報や詳細な要件などをしっかり把握しておく必要があります。

募集要項や採用試験等に関しては、その募集の時期になると各都道府県や各地方自治帯のホームページなどで、こまめに確認しておきましょう。

また事前に自分の居住する(希望する)地域の介護施設や病院などが、どこが運営しているのかなども確認し、もし自治体が運営しているようであれば、求人募集がないかどうか、定期的にチェックすることも大切です。

現状では応募できる自治体自体を探すのも難しく、たとえ募集があったとしても、その採用人数も少なく、競争率が高くなることが予想されるため、覚悟して準備しておきましょう。

まとめ

もし介護士が公務員として働くことができれば、確かに収入や福利厚生などの様々な面からも安定した働き方が可能になるし、人材不足の解消等にもつながっていくかもしれません。

しかし現状公務員として働ける介護士の数は非常に少なく、とても現実的な話ではないようです。

今皆さんが住んでいる地域の自治体で、介護福祉士で募集を出している所があるかどうか、またたとえあったとしても、その難関を突破して公務員になれる人は、ほんのわずかな人だと思っていた方がよいかもしれませんね。

もし将来的にも、公務員への転職を考えているのであれば、自治体等のホームページなどで、募集の有無を定期的に確認していくことが重要です。

もちろん公務員1本に絞るというのはとても現実的な話ではないので、まずは民間の求人と併せて転職活動をしていくことをお勧めします。

 

介護士の給料が上がるってほんと?処遇改善に期待?

皆さんは、介護の現場で働く介護士の給料が年々増加傾向にあることをご存知でしょうか?

介護業界では、日常的に人手不足の状態が続いていること、またせっかく夢を抱いて介護の仕事に就いても、その厳しい仕事に見合わない給料の安さから退職をしてしまう人も多くいます。

そんな状況が続く厳しい介護業界ですが、それでも少しずつ待遇が良くなってきているという話も聞かれています。

今回はそんな介護士の処遇改善や労働環境等の改善に向け、国が行ってきている取り組み等について、まとめてみました。

介護士の処遇改善加算って何?

平成21年度より、国は介護士の処遇改善に取り組む事業所に対し、常勤介護職員1人当たりに対し、月額平均15,000円を交付するという取り組みをスタートさせました。

またその後も、数年ごとに処遇改善加算については少しずつ見直しが行なわれており、介護職員の資質の向上や労働環境整備、キャリア形成に積極的取り組む事業所に対し、より多くの加算がされるようになりました。

平成29年度の処遇改善加算の改善では、一定の条件を満たす事業所に対し最大月額37,000円相当の加算を行う区分も新設されています。

もちろん加算がその金額が全て職員の給料に反映され訳ではありませんが、事業所に支給される加算が新たに増えたことで、介護士の給料も以前に比べると増加していると言えるでしょう。

どんなに介護の職場で働いていても・・・

介護関係の施設で働く職員の中でも、全ての人に処遇改善加算があるというわけではありません。

実際介護の職場では、介護士以外にも事務員や調理員、また看護師やケアマネなど様々な人が働いています。

しかし介護の職場の中で、処遇改善の対象者は、その施設内で自分がどの職種として配属しているかで決まります。

たとえば、施設の看護師として働き、現場で介護士と同じように、介助に入っていたとしても、看護師として勤務している以上は支給対象外です。

またケアマネや事務職として働いていても、デイの職員の足りない日の対応や必要に応じ一定の時間帯現場を手伝ったり、年間行事やイベントなどに頻繁に応援に駆り出されていたとしても、あくまでも介護士ではないため支給の対象にはなりません。

同じ施設の中で働き、様々な形で利用者さんの支援をしていたとしても、介護士ではないという位置づけにより処遇改善の対象にはならず、処遇改善加算に関しての不満の声もますます増えています。

今後も国の対応に対しては、介護士以外からもますます注目がされていくことでしょう。

勤続10年以上の介護福祉士に月8万円の処遇改善が・・・

介護士の中でも、国家資格でもある介護福祉士

責任のある仕事を担うことが多いベテラン介護福祉士であっても、給料が低くてとても割に合わないと言われている介護業界。

そんな中、2019年10月から勤続10年以上の経験のある介護福祉士を対象に月額8万円の処遇改善があるという話は、既にご存知だと人も多いと思います。

もちろん勤続10年と言っても「10年」の定義が実際にどのようなものなのかなど、まだまだ対象者の細かい条件などについては明確化されていません。

しかし最新の情報では、 介護福祉士の中でも給料が8万円上がる
勤続10年以上であること
リーダー級の介護職員であること
事業所に1人は必ず月8万円の昇給または、年収440万円以上のベテランが職員がいること
というような、新たな特別処遇改善加算という形で、その内容が伝えられています。もちろんこの内容に関してもまだまだ不明な部分も多くあるため、今後出される細かい情報等をまずはしっかりと確認しておくことが重要ですね。

       

まとめ

介護士に対する処遇改善加算に関しては、国も数年ごとに見直しを重ねられていて、今後もまた新たな改善があると考えられます。

日本の社会では、団塊の世代が75歳を迎えるいわゆる2025年問題に向けて、ますます介護人材の確保や質の向上が求められていくことでしょう。

そういう意味においては、介護士の処遇改善や労働環境の改善に対する取り組みについても、さらなる期待ができるのではないでしょうか。

介護士の夜勤専従は絶対にやめた方がいい?

近年では、夜勤専従としての働き方が増えてきています。 夜勤専従と言っても、働く施設によってその人員体制や業務内容なども様々なようです。

夜勤専従の働き方に関しては、日中自由に使える時間も増えるし給与もいいからと、介護士にはオススメだとの声も多く聞かれます。

しかし中には夜勤専従の職員に、無資格や未経験者を採用しているところもあり、大丈夫なの?とも言う話もあるため、今回はあえて介護士の夜勤専従のデメリットを中心にまとめてみました。

夜勤専従ってどういう働き方なの?

夜勤専従とは、その名前からもわかる通り、夜間帯専門で働く働き方のことを言います。

夜勤専従職員の給与は、日勤帯で働く介護士と比べ、一般的に高く設定されているところが多いようです。

もちろん夜勤帯で働くことで、日中の時間が有効活用でき、自分のプライベートの時間を楽しんだり、新たな資格の取得を目指して専門学校等に通っている人もいます。

また他の仕事と掛け持ちで、夜勤専従の仕事をしている人も少なくないようです。

このように、日中に自分のやりたいことがある場合に便利なのがこの夜勤専従という働き方なのです。

夜勤専従で働く介護士のデメリット

前述のように夜勤専従の働き方は、時間の融通がつけやすかったり給与などのメリットが大きく伝えられています。

しかしそんなメリットばかりが大きく伝えられている一方で、夜勤専従の働き方にもデメリットがあります。

特に介護の経験の浅い人や、初めて介護士として働く人には「夜勤専従は絶対にやめた方がいい」とはっきり言う人もいます。

では夜勤専従の働き方には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

◎休みたい時に休めない
⇒夜勤の職員配置は、日勤の職員数よりも少なく夜勤対応が可能な職員数も限られているため、急な欠勤やシフトの変更が難しい場合があります。また夜勤の代わりが調整できないということで、自分が希望する休みもなかなか取りづらいようです。

◎身体に無理がかかる
⇒夜勤専従の働き方は、確かに日勤、夜勤、早番、遅番などを交代勤務で働く人よりは身体は楽だよという声も聞かれます。しかしその一方で、夜勤専従という働き方を有効活用しようと、日中あるいは休日などにダブルワークをしたり、専門学校等に通う人も多く、無理を重ねていくことで、結果として身体を壊してしまう人もいます。

◎個人にかかる責任が大きい
⇒夜間は昼間の時間帯に比べると職員配置が少ないため、個人にかかる責任や負担も大きいと言われています。 日によっては、利用者さんの病状が急変したり、頻回なナースコールへの対応、また認知症利用者さんの徘徊への対応などが必要な場合もあります。もちろんそんな場合には、仮眠を取ることもできない忙しさだったという日もあるようです。

◎未経験や無資格でも、いきなり夜勤から働かされる場合もある
⇒夜勤帯は利用者さんが寝ている時間も多いため、日勤に比べて介助量が少ないということから、未経験や無資格の介護士が採用されている職場もあると言います。その場合、通常ある程度日勤業務を経験してから夜勤業務に入る職場が多いのですが、中には人手不足のため、十分な指導もないままいきなり夜勤業務に就かされる職場もあるようです。いざ!という時に、適切な対応、柔軟な対応を行うためにも、やはりある程度の経験やスキルが必要だと思います。

まとめ

夜間専従の業務内容は、事業所等によっても大きく違いがあり一概には言えませんが、一般的に夜勤専従の働き方にはメリットとデメリットがあります。

もちろん介護経験も豊富な介護士が、何らかの目的や理由があって、夜勤専従で仕事をするような場合にはおすすめの働き方と言えるかもしれません。

しかし介護経験も浅く夜勤の経験もない人が、いきなり夜勤専従で働くことだけはやめた方が良いです。

もちろん人によって様々な意見もありますが、まずはそのメリットとデメリットの両方を踏まえた上で、本当に今の自分に見合う働き方なのかどうかを検討し、自分で判断することが大切だと思います。

介護士の靴ってどのような靴がオススメなの?間違いのない靴選びとは?

突然ですが、介護士として働く皆さんは介護の現場でどんな靴を履いていますか? 実は先日、これから特養で介護士として働く人から、介護現場ではどんな靴を履いたらいいのかと相談を受けました。

職場によっては、ユニフォームとともに靴の支給もあるところもありますが、支給されない場合には、どのような靴を履いたらが良いか悩む人もいますよね。

言われてみれば介護士の皆さんの中にも、服装には気にかけていても靴にはあまり気にかけていないという人がいるかもしれません。

介護の現場で働くには、どのような靴が適しているのでしょうか?今回は介護士の靴を選ぶ時の基本的なポイントをまとめてみました。

靴も介護士の身だしなみのひとつ

介護士にとっての身だしなみの基本として
・清潔感があること
・動きやすいこと ・安全であること
・人に不快感を与えないこと などがよくあげられています。

介護にふさわしい服装や身だしなみの中には、もちろん靴も含まれています。そういう意味から言えば、介護の皆さんにも、現場の中で自分の足元を見直してみる良い機会になるかもしれませんね。

介護士の靴選びのポイントは?

介護士の業務は、日々利用者さんの介護業務が中心で、基本働いている間は靴を履いている時間が長い介護士にとって、靴選びは非常に重要です。

そんな介護士の靴選びのポイントとしては、大まかなものとしては次のようなものがあります。

◎軽くて動き続けても疲れにくいもの
介護士の業務は、昼夜問わずとにかく忙しく動きまわることも多いため、まずは軽くて歩きやすいもの、また疲れにくいものがオススメです。

◎履きやすく脱ぎやすいもの
介護士には様々な業務があり、浴室などで作業をする場合などには、靴を脱ぐ場面も多くあり、利用者さんの介助や見守りをしながら脱ぎ履きをすることもあります。またひも靴の場合には、靴ひもがほどけてしまい、それが利用者さんの足や車いすなどに引っかかり、思わぬ事故につながることもあるため、こうした安全面での配慮からも靴ひものない脱ぎ履きしやすい靴を選ぶことが大切です。

◎滑りにくいもの
介護士の業務は利用者さんの介助が多いため、安全な介助を行うためにも、足に力が入れやすく滑りにくいものを選びましょう。またいくら滑りにくい靴を選んでいても、長期間の使用により靴底もすり減っていることもあるため、適宜確認し、すり減ってしまう前に買い替えることも必要です。

◎汚れても洗えるもの
介護士の履く靴は、利用者さんの落とした食べものなどが靴についてしまったり、時には排泄物がついてしまうなど、室内であってもとても汚れやすいものです。そのため汚れてもすぐに拭くことができたり、洗える靴を選ぶことも大切です。中には安い靴を使用し、汚れて来たら頻繁に買い替えるという人もいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?介護士にとって良い靴を選ぶということは、利用者さんと自分自身のリスクを減らすためにも大切なことです。

現場の介護士に聞いても「絶対にこの靴がいいよ!」というものはないようです。みなそれぞれに、自分の足に合ったものや履きやすいもの、また自分のお気に入りのデザインの靴などを選んで履いているようです。

もちろん働く職場によっては、履く靴にもルールがあるところもあるため、まずは職場に確認するのが一番いいと思います

 

訪問入浴で働くってどう?

訪問入浴と聞くと、介護士の人達の中では「比較的時給が良い会社が多いようだけれど、体力がないと働けないんじゃない?」と思っている人が多いようです。

私の住む地域でも、家の前に訪問入浴車が止まり、車から浴槽やホースを懸命に運んでいるスタッフの姿を見かけることがあります。

そんな訪問入浴では、実際に自宅の中でどのようなことを行っているのか、またそんなに体力的に厳しい仕事なのか・・・などの疑問に対し、体験者の話も交えまとめてみました。

訪問入浴ってどんなサービスなの?

訪問入浴サービスは、介護保険の中のサービスのひとつで、自宅のお風呂で入浴ができない利用者さんの自宅を専用の車で訪問し、室内で入浴介助を行うという在宅サービスです。

訪問入浴を受ける利用者さんは、自分の力で入浴をすることが困難な寝たきりの高齢者や、たとえ介助を受けても、本人の状態や入浴環境などの様々な問題で、自宅浴槽に入ることが高齢者などです。

訪問入浴で働く介護士の仕事内容は?

訪問入浴という名前の通り、自宅に訪問し、室内に組み立て式の浴槽をセットして、介護士がそこで入浴介助を行います。

訪問入浴は、訪問入浴専用の車があり、その車でその日の予定に合わせて訪問をし、室内に浴槽セット⇒利用者の入浴の準備⇒看護師のバイタルチェック⇒入浴介助⇒後片付け等の一連の作業を行っていきます。

基本介護士2名と看護師1名の3人のチームで業務を行い、1日あたり複数件の利用者さん宅を回ります。

訪問入浴で働く現場の声

以前訪問入浴の介護士として働いた経験のある男性介護士に、その体験談を聞いてみました。
訪問入浴を簡単に説明すると「利用者さんの自宅を入浴車で訪問し、室内で入浴の介助を行う仕事」だと言えるでしょう。

しかし、施設などの整った環境の中で行なう入浴介助とは違い、訪問入浴ならではの苦労もあります。

まず働き始めてから知ったのは、自分が訪問する利用者さんや家族の置かれている住環境や状況が、一人ひとり本当に違いがあるということでした。

さらに私のような男性介護士の場合には、女性介護士とはまた違う役割もありました。

たとえば
・エレベーターのない団地などの高層階に住む利用者さん宅まで、毎回階段で浴槽を自宅まで運ぶ
・真夏でもエアコンがない自宅内での浴槽セットや入浴介助
・重度の寝たきりの利用者さんをひとり浴槽まで抱えて移動する
・室内が狭く人もなかなか自由に動けない状況のため、浴槽を入れるのに毎回家具等の移動を行う  など

環境整備された場所での入浴介助以上に、体力勝負の仕事であると実感しました。

しかし悪いことばかりではありません。 訪問入浴を通して、学んだこともたくさんあります。

今までそれぞれの事情により入浴ができなかった利用者さんが、訪問入浴を利用することで、入浴が可能になった時の笑顔や満足そうな表情を見た時、また終末期を迎えた利用者さんや家族の希望に沿った入浴の実現ができた時などには、やりがいを感じることも多くありました。

もし訪問入浴の仕事に関心があり、転職を検討しているようであれば、是非一度はチャレンジしてみてもらいたいです。

まとめ

様々な環境で生活されている利用者さんの室内の中で行う訪問入浴には、様々な壁にぶち当たることも多く、決して楽な作業ではありません。

それでも利用者さんがのぞむ自宅での入浴を実現できる訪問入浴の仕事は、やりがいを感じられる仕事でもあると思います。

訪問介護事業所で働くってどう?

一般的にはヘルパーと呼ばれる介護保険訪問介護員。施設とはまた違う働き方でもあり、今実際に施設で働いている人にとっても気になるところですよね。

今回は、訪問介護事業所で働くヘルパーは実際どのような仕事をしているのか、その仕事内容から必要な資格などを確認してみたいと思います。

訪問介護ってどんなサービスなの?

訪問介護サービスは、訪問介護員ホームヘルパー)が決められた時間に在宅の利用者さん宅を訪問し、身体介護や生活援助等の必要な支援を行います。

どんなサービスを行うかは、各利用者さんのケアマネが作成したケアプランに基き、適切なサービスが提供されます。

現在人手不足が続く介護業界では、無資格でも働ける職場も多くあるようですが、この訪問介護事業所でヘルパーとして働くためには、介護職員初任者研修以上の介護の資格が必要になります。

訪問介護で働く介護士の仕事内容は?

ヘルパーの仕事というと、主婦であれば誰でもできると思っている人がよくいます。

ケアマネが作成したプラン通りに必要な援助をすればいいと思っていても、実際には利用者さんの自宅の中での支援ということもあり、そう簡単な仕事ではありません。

訪問介護の仕事の中には、相手がが高齢者のため、日々の状態の変化にも気づき、時には緊急対応が必要な場合などもあります。

もちろんヘルパーひとりで支援しているのではなく、その利用者さんに関わるチーム全体として支援していくという専門職としての役割も求められます。

訪問介護のサービスの中では、できることとできないことがあります。介護保険サービスの訪問介護では、原則利用者さん本人に関するサービスのみの提供と決められています。

身体介護に関しては、本人に対する援助のため援助内容も明確ですが、生活援助になると、提供する援助内容や同居家族の有無によっても細かい制約等があります。

訪問介護で働く現場の声

訪問介護事業所の管理者から、ヘルパーとして働いてみたいという人に向けて次のようなアドバイスをもらいました。

訪問介護事業所で働くヘルパーには、正社員だけでなく、非常勤や登録ヘルパーなど、自分の都合に合わせ様々な働き方ができます。

登録ヘルパーであれば、自分の好きな時間に勤務もできることもあり、子育て中の人や介護をしながら働く人、ダブルワークをしている人なども実際に多く働いています。

ヘルパーの仕事は、よく利用者さんから「お手伝いさん」と勘違いされる場合がありますが、介護保険のヘルパーには「自立を支援する」という重要な役割があります。

中には、利用者さんの自宅という閉ざされた環境のため、利用者さんや家族の依頼を断ることができないままプラン以外の不適切な支援をしてしまうヘルパーもいます。

また利用者さんや担当のヘルパーには「自立支援」の意識がないままに、必要以上の援助をしてしまい、今までできていたことができなくなってしまったというケースもよく聞かれます。

それだけにヘルパーとして働こうとする人達には、まずは専門職として「自立を支援する」という意識を持ってもらいたいと思っています。

まとめ

「可能な限り住み慣れた自宅で生活がしたい」と願う高齢者が多い中で、その生活を支援する重要な役割を担うヘルパーの仕事。

高齢社会が進行する中、訪問介護の需要は今後もますます高まっていくことでしょう。

自宅の中で行う援助ということで、難しさもありますが、利用者さんに寄り添いながら、その暮らしを支えるやりがいのある仕事でもあります。